SMAコラム
サーフィンにおけるドーピング検査について今後の動向

 サーフィン選手のドーピングに関するニュースをいろいろと調べてみると、いくつかの事例を見つけることができました。最近では、2017年8月に、オーストラリアの選手の尿より、コカインが検出されたというニュースがあります。 ISA(国際サーフィン連盟:International Surfing Association)は、ドーピング違反となったこの選手に対して、試合参加資格を2017年11月から2年間停止処分とし、さらに、2016年8月以降に参加したISA Aloha Cupなどの記録を抹消しています。
 また、2016年、SUP競技のブラジルの女性選手から「イソメテプテン」という薬剤が検出されたというニュースもありました。「イソメテプテン」は、副鼻腔性の頭痛を改善させるために比較的広く使用されており、ブラジルの武田製薬で製造されている「ナオサルディナ」という頭痛薬に含まれています。彼女も、その「ナオサルディナ」を服用していたことからドーピングチェックに引っ掛かり、今年になって、2ヶ月間の競技出場資格停止の処分を受けることになりました。
 サーフィンにおいて、選手のドーピングに対する最終的な処分内容を決めるのはISAですが、実際にドーピングテストを実施するのは、WADA(世界アンチ・ドーピング機構:World Anti-Doping Agency)という団体で、国内の大会では、その日本支部であるJADA(Japan Anti-Doping Agency)によって国際基準に基づくテストが実施されます。
 昨年のフレンスで開催されたサーフィン世界大会でのドーピング検査を例に挙げれば、男性4名、女性4名のサーファー、さらにランダムにセレクトされた3名のサーファーがドーピング・テストを受けています。試合の始まる午前中に、それら11名のサーファーが尿によるドーピング検査を受けています。  また、宮崎で開催された、ワールドジュニア大会においては、日本ではじめて男性8名、女性8名、ランダムセレクトが3名を対象にしたドーピングテストを実施しています。それらの選手は海上がりに、抜き打ちで大会会場に併設されたドーピングテストの施設へ連れていかれ、尿検査によるドーピングテストが行われます。
 今年は、2020年の東京オリンピックに向けて、ドーピング検査はさらに厳しくなっていくと予想できます。ロシアの組織的ドーピング隠蔽の問題があって、尿を薄めたり、検出した尿をほかの人のものと交換したりなどの故意的な事件もあり、なおさらです。日本で開催される世界サーフィン大会においても、血液検査が行われる可能性もありそうですので、選考対象となる選手ならびに関係者は、ドーピングに対する知識と意識をさらに高めていく必要があるといえるでしょう。