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テーマ:「サーフィン中における事故死の原因と対策」

講師:SMAドクター 湯澤斉先生



 海で死んでしまうサーファーは、“何死んでしまうのか?”それを予防するにはどうしたらいいのか、これをテーマにお話したいと思います。

 今回、亡くなったサーファーについての原因ケースについて調べましたが、これから紹介します死亡ケースは他人ごとには思えず、明日の自分たちや自分たちの仲間と知れず亡くなったサーファーに哀悼の意を持ち、事故から多くのことを学び予防できればと思います。

 はじめにデータとして過去5年間の海上保安庁のデータを元にサーフィンでの要救助事故やニュースでの死亡事故を検証しました。あくまでも海上保安庁に通報されたものだけなので、救助するのは警察、海上保安庁などですが、すべてのデータではありません。ここで紹介するのは海上保安庁に要救助を求めてきたデータとなります。

 では、私たちはどうしらいいのかをお話しします。

 過去5年海上保安庁に海難救助、行方不明者について平成24〜26年にこのようなデータが出ています。海難救助者が平成22年は53名。平成23年は59名。平成24年は71名。平成25年は44名。平成26年は51名という内訳となっております。このうち年平均7名くらいが亡くなっているという報告があります。東日本大震災平成23年ですがあまり数が減っていないというのが個人的に気になりますが、おそらくサーファー人口が減ってないということだと思います。

 年平均約7名が亡くなっているというのは、ちょっと人数が少ないような気もしますがこのようなデータがでています。

 サーフィン中における海難事故の年齢層ですが、過去5年間のデータを平均して見てみると、大体20代〜40代、ここに一つのピークがあるようです。過去5年間の平均したデータですが30代、20代が一番多いです。40代も思いのほか、要救助要請が多いということです。亡くなった方について海上保安庁に問い合わせをしましたが、個人情報になるため情報開示していただけませんでした。今後、海上保安庁に直接行ってデータを拾えればと思います。

 サーフィンにおける海難救助の原因。事故がなぜ起きるのかということですが、一番多いのは技量不足における事故が約70%です。技量不足によって帰還不能になった人が一番多く、その他に負傷、溺水、あとは何かしらの病気になって要救助要請をしたというデータとなっています。

 こちらは、あまり有効なデータとはいえませんが海難救助の曜日別に見ると、日曜日が一番多いです。

■サーフィン中における海難事故の年齢層


■サーフィンにおける海難救助の原因


 実際に亡くなってしまった人たちはどういうシチュエーションで亡くなっているのかみてみましょう。各病院に問い合わせても詳しく教えて頂ける話しでもないので、NHKニュースの中から拾ってみました。

■ケース1
「2012年4月29日サーフィンをしていた50歳くらいの男性が沖合で溺れているのが見つかり、男性は病院に運ばれましたがまもなく死亡。午前5時50分ころ千葉県松部の海岸でサーフィンをしていた50歳くらいの男性が海岸から50mくらいした沖合でうつ伏せになって溺れている姿を、近くにいたサーフィンをしていた人たちがみつけて消防に通報。男性は海岸に引き上げられましたが、間もなく死亡を確認。警察によりますと、男性は現場近くの駐車場に車を停め朝5時過ぎに1人でサーフィンを始めたとみられている。男性は海に入ってすぐに溺れたとみて、当時の状況を詳しく調べている。

 当日の天気図を見ると高気圧がはっているので、波の状況は波が小さかったと予想できます。タニーサーフさんがアップしています千葉県太東の波の写真をみると、当日はそんなに波はなかったと推測できます。

■ケース2
「2013年5月2日午前8時20分頃、鴨川市の海岸から80メートルほど沖合で65歳の男性がサーフボードにつかまり漂流していた。近くでサーフィンをしていた男性がみつけて消防に通報。男性は応急処置を受けたあと、救急車で病院に運ばれましたが間もなく死亡。警察によると、当時現場付近では雨が降っていたが、波は比較的穏やかだったという。

 65歳の男性は、朝から1人でサーフィンをしている姿を目撃されていましたということです。で、当日の天気予報をみますと、ちょっと予想しづらい天気図です。しかしながら波が高くて溺れたという状況ではないようです。

ケース1と2の検証をまとめてみました。

 50歳くらいの男性は、朝5時すぎに海に入って溺れ死亡。この方は、東京の方なので朝3時半〜4時くらいに起きて5時くらいに入水していた可能性が考えられます。

 65歳の男性が朝ひとりで入水。サーフボードにつかまりながら漂流。近くのサーファーに助けられて応急措置を受けた後、救急車で運ばれました。この方は木更津市にお住まいだったようで勝浦ポイントまで1時間前後ということで、おそらく朝の7時か6時半くらいに朝早く起きてきたと思われます。

■ 2症例の検証



■ 2症例の検証



 こういう考えに至った根拠としましては、平成25年度の死亡順位、40歳、50歳の死亡順位の中で心臓の疾患、脳血管疾患とかが2〜4位を占めているということが、ひとつ根拠として挙げられます。あとは年齢です。2人ともに高血圧が起こりやすい年齢だということです。


(出典:厚生労働省「平成25年人口動態統計の年間推計」より抜粋)


 もうひとつの根拠の中で、ケース3で2014年救急外来での症例です。

■ケース3
「36歳男性 早朝サーフィンにて入水し沖までパドルしている最中に頭が割れるような頭痛が出現、左半身や顔が痺れてきたため友人につかまりながらなんとか海を上がり。救急車に通報し、救急外来にて受診した病院にて脳の血管が破れたていると診断(脳出血)。来院後、緊急クリッピング手術施行し1ヶ月後麻痺もなく退院した。」

 脳出血が起きた原因として、早朝に血圧が上がる早朝高血圧というものがあります。脳血管に負担がかかって、壁が弱くなっている動脈瘤が破裂して出血をしたと少し考えられるのかなと思います。

 血圧ということに関して、全身に血液をおくる圧のことですが、収縮期血圧は心臓がギュッと収縮した時の状態で、圧が一番かからない状態が拡張期血圧といい上の血圧とか下の血圧と言われています。

 日本人は4人に1人が高血圧と言う報告もあります。男性で約60%、50歳以上が約40〜50%で30〜40代の約20%の人が高血圧と呼ばれるほど多い病気だということです。親が高血圧であれば、その子どもも60歳時点で高血圧になる確立は100%と言われています。

■ 高血圧症有病者の割合(30歳以上)


(出典:平成22年国民健康・栄養調査より抜粋)


 家庭用の血圧計で135以上の数値であれば高血圧となります。高血圧は、通常日中が高いので日中型、朝起きて血圧の高い人を早朝高血圧といい全体約30%、夜間に血圧が高い夜間高血圧というものもあります。定義は、早朝高血圧というのは夜間に比べて朝が20くらい高いものになります。血圧は一日安定しているものではなくて、運動や感情の変化により高くなったり低くなったりします。

 血圧は通常、夜寝ている間は低く朝方から午前中にかけて、ゆるく上昇していきます。昼間は上昇し、活動期に上がってくるという特徴があります。

 薬を飲んでいて昼間の血圧が低くなっていても、朝が高いという人がいることがわかってきています。それが早朝高血圧と言われるものです。

 通常は朝起きてから日中に向けてあがっていき、昼間が一番ピークとなり、夜になるにつれて下がっていくパターンとなります。副交感神経(リラックスした状態)から新交感神経(興奮した状態)に神経が変わるために起きるからと言われています。

 なぜ、早朝高血圧が危険なのかというと、午前中に心筋梗塞などが多発しやすい時間帯であるということです。あとは、朝6時ころから脳卒中・脳梗塞がおこりやすく、朝起きてから1時間くらいが一番多発しやすいとされています。

 心筋梗塞と脳卒中という話しをすると、心筋梗塞は心臓の血管性の病気です。狭心症と心筋梗塞がありますが、血管が細くなって血管が詰まってしまう状態です。狭心症と心筋梗塞の違いを簡単にいうと、狭心症は血流が細くなっても心臓の筋肉が生きていますが、血流の流れが途絶えてしまい心臓の筋肉が死んでしまうのが心筋梗塞です。

 心筋梗塞は、朝起きかけに起こりやすく、朝起きて1時間が多発する時間帯となっています。朝おきて、早朝高血圧の人がサーフィンをすると、通常の人でも運動するだけで血圧が200くらいまで上がるといわれているので、早朝高血圧の人はもっと数値が高いと推測できます。そうすると心筋梗塞や脳梗塞がおきてもおかしくないかなと思います。

 特に冬に心筋梗塞になることが多い傾向があるので、冬の朝一は要注意です。脳卒中について簡単にいうと、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血に分かれます。脳卒中も朝の血圧が上がってくる時間帯に多い傾向があります。頭も心臓も朝一は、非常に危ない状況だといえます。

 水中のことについて、ダイバーのデータですが、朝一でなくても水に入るだけで末梢血管が収縮して、呼吸や心拍数が上がってくるといわれています。それに加えて、寝不足や喫煙、前日に飲酒をするだけで血圧は一気に上昇します。今言った通り、早朝に体が起きてない状態で、ドルフィンスルーなどの息こらえや冷たい海水をかぶるだけでも血圧が上昇します。

 人間はどこで一番温度を感じるかというと、頭で感じているという文献を読んだところ人間は頭部が一番温度センサーの発達している部位だそうです。頭に水をガバッーとかぶると血圧が一気に上がる可能性があると思います。

 血圧にとっては、朝一のサーフィンはあまりよろしくないと思います。サーフィンだけではなく、朝一のマラソンも同じことが言えると思います。

 朝方は、早朝高血圧の方だけでなく全般的にリスクが高いということなので、血圧の高い人は気を付けましょうよということです。

■ 心筋梗塞の好発時間帯


(出典:American journal of cardiologyより)

ケース4.5は、溺死の話しになります。

■ケース4
「2014年8月午前8時35分ごろ、和歌山市の海水浴場で、付近の人から“サ—フィンをしていた男性が流された”と119番があった。和歌山北署によると、流された男性(40歳)は岸に向かって泳いでいたが沖合30メートル付近で姿が見えなくなったという。後日海水浴場から約3キロ沖合で釣り船により水死体で発見された。

 この時の天気図ですが、975ヘクトパステルの低気圧があるときに海に入るのはちょっと無謀かなと思います。このときに板が一緒にあったかどうか書かれていなかったのでわかりませんが。ロストボードで亡くなったのか、流され溺れて亡くなったのかは詳しくわかりません。

■ケース5
「2009年7日午前6時45分頃、神奈川県鎌倉の稲村ケ崎沖合から約50メートルの海上で、男性(46歳)がサーフィン中におぼれた。近くでサーフィンをしていた男性2人に救助され、病院に運ばれたが、間もなく死亡した。警察によると、男性は早朝から1人でサーフィンに来ていたが、途中から海面に浮いて動かなくなっていたのを、ほかのサーファーが発見し救助。人工呼吸などの救命活動を行ったという。男性とボードは別々の場所に浮いていた。

 ケース4、5の症例ですが、キーワードは男性の姿が見えなくなって亡くなったということです。何かしらの事故があったのか頭や心臓に問題があって溺れたのかということが考えられます。

■ 2症例の検証


 溺死について簡単に説明したいと思います。溺れ始めると人間は呼吸を止めて1〜2分水面に頭を保ち続けます。水中で肺呼吸をしていますが、肺に水が入らないように気道閉塞をして、ますます呼吸ができなくなり溺水するのが乾性溺水とされています。 湿性溺水の方は、肺に水が入って溺死したことです。死亡解剖するときに肺に水が入っているのか入っていないか見ますが、乾性溺水のパーセンテージは少ないと言われていますが実際は乾性溺水のパーセンテージは高いと思われます。

 人間の体というのは、水に浸かったときに脈が遅くなって呼吸数が減少して、それが突然冷たい水に浸かると、心臓が止まるのが心臓麻痺と呼ばれているもので、よく浸水反射とも言われています。冷たい水をかぶったときに、重要な臓器を守るのに血を集めるために脈拍が遅くなったりする反射のことです。

 溺れている人というのはどういう風に見えるのかというと、目撃者の証言によりますと、水面に浮かんでいたのに動かなくなった、水中で泳いでいるのが止まった、死んでいるふりとしているのかと思った、静かに沈んでいった、もがいていたという感じです。

 あとは、ブラックアウトというのがありますが、息こらえとしますと酸素が消費され二酸化炭素が増加します。そして酸欠状態となります。酸素分圧が16%以下になると失神をおこします。ブラックアウトは、気絶して脳の働きを停止させることにより酸素消費を抑え、死を回避しようとする状態です。

 では、溺れたときはどうしたらいいのか、気道を確保して酸素を取ることが必要で、呼吸困難で呼吸が乱れるときは呼吸をアシストすることも大事です。体を少しでも温めることも大事で、低体温になると死亡リスクが高くなるので、服を脱がして保温することも重要です。心肺停止で心肺蘇生は病院に到着するまでし続けてください。心臓マッサージは、静脈瘤あるうちは無理に行わないことが大事です。

 溺水、ブラックアウト以外にあとはリーシュですね。リーシュのことについてボードを作っている人といろいろ話ししましたが、最近のサーフボードのリーシュカップは性能が高くなって、リーシュカップごと取れることはないということです。

 古いボードはリーシュカップが劣化している可能性があるので注意が必要です。

 あとは、リーシュカップに付ける紐ですね。新しいリーシュロックでも切れやすいのがあるので、気を付けたほうがいいです。二重にすると動きが悪くなると言う人もいますが、命には変えられないので、二重に使用することも大切だと思います。リーシュコードのジョイント部分。これも錆びていくので、注意が必要です。メーカーによって壊れやすいものもあるので、リーシュをチェックすることも重要だと思います。

波消しブロックに引き込まれるケースです。

■ケース6
「サーフィンをしていた埼玉県草加市に住む28歳の女性が 波消しブロックに挟まれ、間もなく死亡した。水死とみられる。 茂原署によると、女性と一緒にサーフィンに来ていた男性から「友人が波消しブロックの間から出られなくなっている」 消防が救助にあたったが、女性は約1時間20分後に救助されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。」

 ブロックの中にどんどん引き込まれて、抜け出せなくなります。手が挟まって複雑骨折しながら命からがら助かったボディボーダーを見た事があるので、テトラポットに近寄らないことが重要です。

■ケース7
「2013年4日午前9時ごろ、山武市松ヶ谷の海岸でサーフィンをしていた30代ぐらいの女性が腹の痛みを訴えて うずくまっていると消防に通報がありました。 女性は救急車で病院に運ばれましたが、内蔵が破裂し、およそ2時間後に死亡。 警察によると、当時、女性はおよそ10人の仲間とサーフィンをしていて、駆けつけた救急隊員に 「自分のサーフボードが腹にぶつかった」と話していた。 警察は、女性の身元の確認を進めるとともに、サーフィン中にサーフボードで強く腹を打ったとみて詳しい 状況を調べています。

 おそらくロングボードだと思うんですが、お腹にサーフボードがドンっと当たったことで内蔵が破裂したのではと思います。

 あたりまえの話しですが、健康面、技術面に不安要素があったり、波がデカくても寝不足であったり飲み過ぎたなと思ったら入らない。勇気をもって実行してほしいと思います。

 こういうルーティンをサーフィンする時に行ったらいいのではという話しをしたいと思います。

【朝一の 前日のルーティン】

1.前日の深酒はやめましょう。
→血圧の上昇を防ぐ、脱水。

2.いつもより早く寝る。睡眠時間7時間以上。
→血圧を下げ心臓の負担、判断力。

3. ご飯をしっかり食べること。
→脱水、エネルギー不足解消。

4. 血圧の薬などは前夜に内服。

5. 寝る前に水を飲んでから寝る。
→脱水、血液のドロドロを少しでも防ぐ。

6. 排尿してから寝る。
→便や尿を我慢すると交換神経が興奮する。

7. 寒くない格好で寝る。
→夜間から朝方の血圧の変動を防ぐ。
(体温調節の少ない格好で)

8. 寝る1時間前にはできるだけPC、スマホ、テレビなどを見ない。電話しない。刺激物を摂取しない。
→刺激で血圧が上昇し、眠りが浅かったり不眠症の原因に。

9. リラックスした状態で寝る。音楽、アロマ、本。
→副神経交換を優位にする作用。

10. 道具のセッティング。

【朝一 入水前のルーティン】

1. 朝起きて1時間以内のサーフィンは自殺行為。(ガバッと起きずウダウダしてストレッチなどを!)
→副交感神経から交感神経は血圧が非常に上昇します。本当は2時間の余裕を持ちたい。

2. 軽食(スープなど)は摂りましょう。1時間前には食事は終わらせます。
→脱水、血圧を上げないように。

3. 固形物を摂りたい時は2時間あける。
→水中で嘔吐すると危険。

4. 高血圧の人は必ず血圧を測る。
→自分は自分でしか守れない。

5. 入水前、水分はこまめに(10分おきに)摂りましょう。
→1〜1.5ℓは補給したい。(興奮・寒さ・汗)

6. 自転車や早歩きなどで徐々に心拍を上げます。少し汗ばむくらい。ダイナミックストレッチなどを行いすぐには海に入らない。
→いきなり全開に運動することは危険この上なし。

7. リーシュまわりを念入りにチェック。
→当たり前ですが、今一度。

8. ウェットは暑すぎず、寒くないものを!
→温度差を避ける。

9. 入水直前、水を一口、ゆっくり噛むように飲む。
→心を落ち着かせ(ストレスを減らす)、これから起こることに備える。

【朝一の 入水時のルーティン】

1. ドルフィンスルーもパドルも息こらえをせずにリズムに乗ってゆっくりパドルスタート。
→息こらえは、血圧・心拍・内圧が上昇。過換気ブラックアウト予防、過激な運動は心臓に負担をかける。

2. 足がつくところで顔や頭を水につけ、水温に慣れる。
→頭は温度センサーが多いので、急激な血圧上昇を避ける。

3. カレントや流れに注意。
→当たり前ですが。

4. 必ず人のいるところで入水。
→何か起きたらまわりに助けてもらう。

5. 無理をせず、疲れすぎる前に海から上がる。サーフィンでもゆっくり有酸素。
→脱水、心臓への負担、免疫低下。LSD(ロングスローディスタンス)でファンサーフィン。

6. 自分の脈拍を感じて疲れを知ろう。
→脈拍は大切なバイタルサイン。

7. 家に帰るまでがサーフィン。
→そういう気持ちが大切です。

【朝一の 海上がりのルーティン】

1. 水を2〜3口飲みます。温かいものも。
→脱水補正、温かいものは内蔵を活性化させリラックス効果があります。がぶ飲みは禁止!

2. 30分くらいしてから消化の良い食事を。
→胃腸が落ち着いてから。

3. 水分は多めに。
→1〜1.5ℓは補給。

4. 鼻や耳に入った水は早めに外に出そう。
→副鼻腔炎は感染症のもとです。

5. 体を冷やさず、汗をかきすぎず、体温調整をうまくしましょう。
→アームウォーマーや下着で調整を。

6. 血圧が高めの人はサーフィン後も血圧をチェック。
→時間など自己管理手帳をつけましょう。(無料アプリ有り)

7. サーフィン後は、10分でも20分でも仮眠を。
→脳や心臓をリラックス。

8. アフターストレッチや必要に応じてマッサージを。
→ボディケアを大切に。いつもでも若くない…。

9. サーフィン後は、お酒を飲みすぎない。
→運動後はお酒を飲みすぎずに。

10. 明日に備える。
→がんばりましょう! 

【サーフィンする前に読みましょう】

1.海に出るときは、必ず天気予報で気象・海象情報を入手し、注意報が発令されている時や悪天候が予想される時は中止しましょう。

2.十分なウォーミングアップを行いましょう。ウォーミングアップ不足は怪我や大きな事故につながる怖れがあります。

3.単独でのサーフィンは絶対に避け、グループで行動しお互いに監視し合うようにしましょう。

4.漂流した場合、浮力と体温の維持が生存に大きく影響すると考えられます。浮力と体温の維持につながるので、ウェットスーツを着用しましょう。

5.自分の技量・体力を十分に自覚して活動しましょう。

6.テトラポット等があるような危険な海域でのサーフィンは止めましょう。

7.健康状態および体調に気を配り、特にサーフィン前のアルコールはやめましょう。

8.サーフィンを楽しむ場所には、大勢のサーファーが集るため、サーファー同士の接触事故が考えられます。ルールを守り、同じ波に乗る人の動きなど常に周囲の状況に注意し、十分に余裕をもって回避しましょう。

9.落雷の可能性のある気象状況では活動を中止し、付近の家屋等に避難しましょう。

10.遊泳者等の他のレジャー活動者に気をつけましょう。

11.流されたボードは非常に危険なので、ボードを離さないようにしましょう。

 最後にまとめとしまして、過去5年間の海上保安庁の調べでは、平均46.3歳、平均7人が死亡しており20代と30代にピークがあります。死亡原因より年齢などを含み脳や心臓の病気などが考えられやすく、海から早朝という原因からの血圧の関与が予想されます。サーフィンにおけるルーティンを提案し今後予防ということで発展できればと思います。
 ご清聴ありがとうございました。

2015年10月28日
寺田病院7階会議室にて

講師紹介

湯澤斉(ゆざわ・いつき)

スポーツ整形外科医/日本整形外科学会専門医/東京都足立区の寺田病院勤務。2003年より国内において開催されたA.S.P(現W.S.L) World Chanpionship TourやQualifying Seriesの試合においても専属の医師として活躍。格闘技団体の公認医師、実業団陸上の顧問医師、少年サッカーチームの顧問医師、大学及び専門学校の特別講師も務める。ホームポイントは千葉東であり仕事以外の時間はほとんど海の中にいる。